2015年08月31日

「フランケンシュタイン」試写

8月号で募集したベネディクト・カンバーバッチ主演の舞台を映画で堪能するナショナルシアターライヴ「フランケンシュタイン」の特別試写会に多数のご応募ありがとうございます。本日が試写会だったので、先ほど立ち合いで開場前の会場(ヒューマントラストシネマ有楽町)に行ってきました。雨模様だったのですが大変盛況でした。この場を借りて共同開催のJ:COMさんとイマジカBSさんにも感謝申し上げます。本当は一緒に見てきたかったのですが、ただいま11月号入稿真っ最中ということで、上映開始とともに先に失礼してきました。今後もこういう特別な企画ができればいいなと考えていますので、残念ながらはずれた方も次回をお楽しみに。
posted by 編集局長 at 19:57| 日記

2015年08月21日

ペキンパーとオルトマン

70年代に映画を見始めた者にとって、この二人の監督は特別な意味があるといいたい、サム・ペキンパーとロバート・オルトマン。いわゆるハリウッドのメインストリームに反発したために辛酸をなめたような反逆児的フィルムメーカーの両監督ですが、この二人誕生日がほとんど同じ。ペキンパーが25年2月21日でオルトマンが同じく2月20日なんですね。それはともかく、この二人のドキュメンタリー映画がこの秋、生誕90年を祝して日本公開されます。
ペキンパーの方は「サム・ペキンパー 情熱と美学」(9月26日公開)というタイトル。オルトマンは「ロバート・アルトマン ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男」(10月3日公開)という長いタイトル。ちなみにこの文章ではスクリーン表記でオルトマンにしておきます。映画を見るとオルトマンと発音している人とアルトマンと言っている人が出てきますが、どちらかというとヨーロッパ読みがアルトマンに近いかな。ともに軍隊から除隊してハリウッドで仕事をするようになり、最初はその才能を認められ、徐々に表舞台に出てくるのですが、やがてハリウッドのやり方に反発。独自の道を往くようになるという生き方がほとんど同じで、改めて驚きます。しかしオルトマンは最終的にハリウッドで尊敬される晩年を迎えますが、ペキンパーは自滅してしまう。そのあたりがこの二人の大きな違いでしょうか。ペキンパーはアルコールと薬に溺れてしまい、周囲から煙たがられる性格も災いしていたかも。それに比べるとオルトマンは心臓病を患って、スランプはあれど周囲に愛され、まともな人生を送ったのだと、この2作を見比べるとよくわかります。しかも「ハリウッドに嫌われ」といってもオルトマンはオスカーに五回もノミネートされている時点で、もう愛されているといっていいでしょう。カンヌではパルムと監督賞も取っているし。ペキンパーなんて監督賞では候補にすらなっていないし、再評価されることもなかったし。
この二つのドキュメンタリーの仕上がりを見ても、オルトマンはフィルモグラフィー用にきちんとしたフィルムを使用しているけれど、ペキンパーはどこからこれを借用してきたの?といいたいほどの劣化した(あるいはダビングのダビング?)フィルムを使っているのも泣かせる。どうもこれはビデオ用に撮影したらしいですね。ただ関係者インタビューはどちらも錚々たる顔ぶれをそろえているのですが、オルトマンの方が(ほとんど)一人一言なのに対し、ペキンパーの方が撮影中の裏話など、それぞれを長めに使っているのがうれしいです。どちらにも登場する俳優もいて、ジェームズ・カーンとロバート・デューヴォールはペキンパーの方では「キラーエリート」で、オルトマンの方では「宇宙大征服」に登場(デューヴォールは「マッシュ」にも)。こういう共通点を見つけるのも楽しいですが、二人のプライベートフィルムなどを見られるのも大きな特典。パリに移住したオルトマンを友人の俳優たちが訪ねていくシーンなど大変珍しいです。
個人的にどちらの監督も大好きで、ペキンパーは「ワイルドバンチ」、オルトマンは「三人の女」がベストと思っておりますが、そんなことを抜きにしても60〜70年代の映画界を知っている映画ファンなら必見でしょう。できれば両方ともご覧になってください。
posted by 編集局長 at 17:18| 日記

2015年08月16日

代官山へ

昨日もう十年くらい行っていなかった、代官山に行ってきました。
目的は代官山蔦谷書店で開催されているSCREENフェアの様子を覘くため。というのもあるんですが、この話題の蔦谷さんに以前から一度行ってみたいと思いつつ、まだ行ったことがなかったので。噂通り、本好き、映画好き、音楽好きにはたまらない空間かも。その辺の書店では手に入らないような書籍、雑誌や、音楽CDのレンタル、販売も充実。もちろん映画関連書もたくさんあり、レンタル・販売コーナーも他店の追随を許さない品数で圧倒されます。さらにカフェなども併設され、一日過ごせるくらいの店舗になっています。私は時間に余裕を持たずに行ったので、駆けずり回ってフェアのコーナーを見つけ、確認した程度で出てくる羽目になりました。
なぜ余裕がなかったかというと、せっかくそちら方面に行くならと、その帰りに恵比寿ガーデンに行って、新装開店したYEBISU GARDEN CINEMAにも寄ることにしていたから。こちらもこの間、テリー・ギリアム監督の撮影で館内を使わせてもらったものの、映画を見るのは初めて。とにかくシートがゴージャスです。映画は試写で見逃してしまった「さよなら、人類」を鑑賞。ロイ・アンダーソンらしい世界がたっぷり味わえる異色作で、上映後きょとんとしている観客も多かった様子。あまり普遍的におすすめできる映画ではないんですが、私はここまで追いかけて見ておいて良かったと思いました。
ということで昨日はなんだかオサレな一日になってしまいました。
posted by 編集局長 at 19:02| 日記

2015年08月14日

久々に試写2本立て

お盆真っ盛りで、都内のあちこちが空いている8月の今、久しぶりに試写の二本立てをしてきました。
どちらも肩の凝らない娯楽作で、しかも同じ試写室での連続上映なので移動の必要もなし。ということで、最初に見たのが「カリフォルニア・ダウン」。5月に全米と同時公開予定だったのが、急に延期になったパニック大作です。たしかにこれは日本国民にはちょっと大々的に宣伝しにくい内容ですが、未公開にするにはちょっともったいない大作。その宣伝しにくいテーマはご承知のように、人類史上最大の大地震直撃と津波。カリフォルニア地区を通るサンアンドレアス断層という名前を聞いたことがある方もいるでしょう。これが大きく崩れたことによって、未曽有の大地震が西海岸を襲うのですが、主役はドウェーン・ジョンスンなので、さほどハラハラすることありません。しかしながら、崩れていく街並みや津波に飲み込まれる大地の描写はCGとわかっていても、東日本大震災を思い浮かべない訳にはいかない描き方で、どうしてもデリケートな宣伝展開になるでしょう。たしかに見ているこちらも素直にハリウッド大作だからと100%純粋に楽しむことは難しかったかも。ただ映画に罪はないんですけどね。
もう一つはホラー「死霊高校」。全米ではこの夏スマッシュヒットした作品。ですがこのところ流行の自撮り映像による「パラノーマル・アクティビティ」系なので、ちょっと食傷気味。なぜか心霊現象?に襲われる被害者が、絶妙のアングルで自分が怖がっていたり、殺されたりする様子を撮影し続けるという展開は途中から無理が感じられるんですよね……でも80分くらいの上映時間というのは良識的。
ちなみに「カリフォルニア…」は9月12日、「死霊高校」は8月22日から全国公開です。
posted by 編集局長 at 18:53| 日記

2015年08月02日

加藤武さん急死

昨日、俳優の加藤武さんが急死したというニュースを見て驚きました。特に持病もなく、スポーツジムのサウナで突然倒れたとか。熱中症とかも怖いですが、高齢の方のサウナも気を付けた方がいいですね。歳をとってくると自分が熱いのか寒いのかもよくわからなくなってくるらしいので、いつの間にか限界を超えていたのでは……
ともかく残念ですが、加藤さんといえば、まず「犬神家の一族」など金田一幸助シリーズの警部が思い浮かぶか、「悪いやつほどよく眠る」などの黒澤明監督作品とか、文学座代表とかを思い出す人も多いでしょう。でも私の場合、「警部マクロード」のクリフォード部長(の声)なんですよね。実はその前日、ちょうどレンタルDVDで「マクロード」を借りてきて見ていたんです。「空中追跡SOS!」という回だったんですが、ためしにクライマックスのシーンでアフレコしていないオリジナルのバージョンも見てみたんです。すると全然印象が違う。マクロード役の宍戸錠さんとクリフォード役の加藤さんの絶妙なセリフのやり取りは、アフレコ現場で独自に作られたもののようです。もちろんアフレコ版の方がとっても面白いです。クリフォードの冷徹そうでいて人情家という人柄が、加藤さんの吹き替えでよくわかります。
そんなことに感心した次の日の訃報なので本当に驚きました。ご冥福をお祈りします。
posted by 編集局長 at 18:10| 日記