2017年01月07日

今年の最初の1本

遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。本年もSCREENをよろしくお願いします。
正月休みは暖かくてよかったですね。今年のおみくじは「吉」とでましたが、内容的には「果報は寝て待て」「無茶するな」的なもので、実はあまり良くないのですが、昨年の「凶」よりは良しとしましょう。
そんな中、今年最初に見た1本は「ヒッチコック/トリュフォー」でした。私でも持っているベストセラー映画書『ヒッチコック/トリュフォー 映画術』を映像化したドキュメンタリーですが、この英国とフランスが生んだ映画の天才二人のことを、もう知らないという人も多いんですよね。知らないというより、名前は聞いたことあるけど作品を見たことがないという方が正しいのか。
この映画では、特にヒッチコックの映画の魅力、優れた点、特別な点などを事細かに教えてくれます。ヌーベルバーグの旗手と言われた頃のトリュフォーは映画評論家でもあり、果敢にリスペクトすべきヒッチに数々の質問をぶつけます(テープの音声でやり取りが聞ける)。天才ヒッチは“職人”でもあるため、天才ゆえの高慢さなど見せず、一つ一つの質問に具体的に答えていきます。そこに生まれる映画の天才同士の友情が心地よいので、間に挟まれる10人の映画監督へのインタビューが邪魔なくらいです。
この間『午前十時の映画祭』でちょうど「めまい」を見たばかりだったので、特に「めまい」について二人が語るくだりは興味深く聞きました。トリュフォーはこの映画史に残る作品を『失敗作』だと思っているようで、彼の指摘も『確かに』と思えるところがあり、ヒッチもたじたじになるところが面白い!
そのトリュフォーも「大人は判ってくれない」「突然炎のごとく」「アメリカの夜」「終電車」など名作を残し、わずか52歳でこの世を去ってしまいましたが、その後も長生きしていたら、どんな名作を生み出してくれたかと惜しまれます。
映画を志す人にはぜひ見ておいてほしい一作です。
posted by 編集局長 at 14:42| 日記